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安心できるつながりで生徒が成長 トライ式中等部

2026.10.15

安心できるつながりで生徒が成長 トライ式中等部

(取材 ニュースクJr.編集部)

通うのがつらくなった学校へ行くのをやめて、毎日、家で過ごすようになると、はじめは気持ちがほっとした反面、なにかモヤモヤするものが心に引っかかるのを感じませんでしたか。

それは、おそらく「このままではいけない」「この状態をなんとか抜け出したい」という、声にならない思いだったのではないでしょうか。

ただ、その思いが日々の中でだんだんと小さくなってしまい、いつの間にか自分から変化を求める気力がすっかり失われ、もう何をどうしてよいのかわからなくなってしまった中学生は少なくないはずです。

その間も、中学生にとって大切な心の成長期は経過してきます。無理なく気力を回復して学びに向かう環境をできるだけ早く見つけたいものです。

そこで注目したいのが、「フリースクール」です。すでに不登校の中学生や、いま学校へ通うのがつらくてたまらない中学生が、自信をもって周囲と関われるようになり、次の進路へつながる学びを再開できる場所です。

どうしてそれが可能なのか。トライ式中等部を例にフリースクールの持つ大きな効能を探ってみます。

フリースクールで生徒が変わる

トライ式中等部は、「家庭教師のトライ」や「トライ式高等学院」を運営するトライグループによるフリースクールです。キャンパス(高校生のためのトライ式高等学院と同一の学習拠点)で学ぶ通学型のほか、自宅での学習を中心にした在宅型(講師が訪問)やオンライン型(インターネット活用)が選べます。

このフリースクールで過ごすうちに、中学生たちがどう変わっていくのか。主に通学型について、キャンパスでの中学生たちの様子をよく知るトライ式高等学院 エキスパートキャンパス長の鳥丸佳子さんに詳しく話を聞きました。

中学生や保護者からの質問で多いのは「トライ式中等部で友だちはできますか」「勉強の遅れを取り戻すことはできますか」だそうです。2つとも、生徒や親が抱える大きな心配の反映といえましょう。

「どちらの質問にも『できます。安心してください』と答えています。単なる励ましや慰めでなく、そう答えられるだけの根拠があるからです」と鳥丸さんは言います。

1対1で、じっくりと学び直し

勉強の遅れの挽回については、あまり多くを説明しなくてもきっと納得してもらえるはずです。トライ式中等部は集団授業ではなく、講師が生徒をマンツーマンで指導するスタイルですから、「どこがわからないのかがわからない」ほど勉強が遅れてしまった生徒でも気兼ねなく質問でき、安心して学習に取り組めます。わかるところまでさかのぼって学び直し、そこから着実に学習を積み重ねていきます。

そのうえで、「勉強一直線」だけではないところが、トライ式中等部の魅力です。たとえば、「生徒の趣味の話を楽しくしながら、その話題に関連づけて、徐々に教科の学習に入っていくこともよくあります」と鳥丸さん。不登校や成績不振のために学びのハードルが高くなってしまった生徒も、これなら学習意欲をじっくりと回復できそうです。この過程で講師との1対1の信頼関係も築かれ、安心してフリースクールで学び続けるベースができます。

こうして勉強の遅れを取り戻すにつれて、生徒に自信もついてきます。そのような中学生を多く見てきた鳥丸さんは「勉強がわかった時の表情の輝きは『自己肯定感』のはっきりとした表れ」と話します。

無理なく友だちづくり

そうした表情の輝きは勉強面だけではありません。トライ式中等部に来ても当初はひとりで過ごしていたような子が、他の生徒と話をするようになった時にも見られます。鳥丸さんは次のように話します。

「中学校生活の中で不安や戸惑いを感じ、人との関わりに慎重になっている生徒もいます。トライ式中等部では、一人ひとりの気持ちやペースを大切にしながら、安心して人と話したり、同じ時間を過ごしたりできる環境を整えています」

また、中学生同士のつながりが豊かに発展していく機会もたくさんあるようです。ふたたび鳥丸さんの話です。

「共通の趣味などをきっかけによく話をする間柄になり、そこから仲間づくりが広がってサークル活動に加わったり、あるいは新しく始めたりするケースは、キャンパスでもオンライン上でも、よく見られます」

こうした仲間づくりによって、人間関係を築くことに自信を取り戻した生徒のなかには、中等部で開催される「弁論大会」に出場する子もいるそうです。教職員らにアドバイスをもらいながら発表内容を磨き、応援してくれる仲間の存在を感じながらステージに立つ経験は、フリースクールでの学びのひとつのハイライトになることでしょう。

どの子も安心できる居場所

サークル活動も弁論大会も、トライ式中等部での活動の例です。これらの他にもキャンパスごとに、あるいはキャンパス間で、大小さまざまな活動・イベントがあります。「これならやってみたい」「これなら自分にもできそうだ」というものを生徒自身が選ぶ――みんな一律ではなく、それぞれの生徒に適した活動や環境を用意しているのがトライ式中等部です。この点について鳥丸さんは次のように話します。

「生徒の多様性を尊重しています。自宅を出るのが難しい子から、週5日キャンパスに通う子までいろいろな生徒が在籍します。また、静かな場所でひとり過ごすのが好きな子もいれば、たくさんの行事に参加する積極性のある子もいて、性格や特性もさまざまです。どの子にとってもキャンパスが安心できる居場所であることを最優先しています」

そのようなキャンパスの雰囲気を確かめるには、やはり見学が一番です。不登校が長引いて家を出るのが困難なお子さまもいるかもしれませんが、少しでも関心があるなら、キャンパスへ連絡してアドバイスを求めてみてもよいでしょう。

次の進路への意欲がわく

フリースクールで気力を取り戻し、遅れていた勉強もかなり挽回すると、中学卒業後の進路が気になってきます。進路の選択肢が広いのもトライ式中等部の強みであるようです。鳥丸さんは、次の2例を挙げてくれました。

1)小学校から抱いた勉強の苦手意識のため、中学の丸3年間、トライ式中等部に通ったAさん。この雰囲気や学びのスタイルが自分に適していると考えて、トライ式高等学院へ進みました(通信制高校のサポート校として大学進学も可能になります)。

2)中学受験を経て中高一貫校へ入学したBさん。中学1年で友人との関係につまずいて不登校になり、勉強も遅れて、すっかり自信が揺らぎました。トライ式中等部で学びながら、一貫校とは別の高校へ進学する決意を固めました。迷いながらも自分で考え、選択したことに満足できたようでした。

前述したように、トライ式中等部のキャンパスはトライ式高等学院と同一の施設です。「高等学院と連携したイベントもあります。つまり、フリースクールの中学生たちには普段から高校生と交流する機会があるわけです。これは思った以上に大切な環境です」と鳥丸さん。

目の前で生き生きと活動する高校生の多くが、自分と同じように不登校に悩んだことがあったり、成績不振で苦しい思いをしたことがあったりするのを知ることもあるでしょう。夢を抱いて将来の目標や進路を語る言葉が耳に入ってくることもあるでしょう。「いつか自分もああなりたい」「自分もきっと変われるはずだ」――フリースクールの中学生にとっては、いちばん身近で説得力ある手本になります。

関係好転のきっかけに

中学卒業後の進路に向けて「学力」や「人間関係構築力」、そして「自己肯定感」を育む。必ずしも中学校への復帰を目指さない――トライ式中等部をはじめ、大抵のフリースクールはそうした姿勢だといってよいでしょう。不登校だからといって、未来が閉ざされたなどと思わなくてよいのです。

不登校の時期には、子ども自身がこれからのことに不安を感じる一方、保護者も「どのように支えればよいのだろう」と悩むことがあります。「お子さまの気持ちを大切にしながら、保護者にも安心して本音を話してもらえることが大切です」と鳥丸さんは話します。

親子が互いを大切に思っていても、不安や心配をうまく言葉にできず、どう向き合えばよいか迷うことがあります。そんな時、家庭の外に安心して相談できる相手や居場所があることは、子どもにとっても、保護者にとっても大きな支えとなります。

フリースクールは、生徒の学びや人とのつながりを支えるとともに、保護者が子どもの様子や成長を共有し、今後の関わり方を相談できる場所でもあります。家庭だけで悩みを抱え込まず、教職員と一緒に子どもの歩みを見守ることで、親子それぞれの安心につながっていきます。

トライ式中等部は、サードプレイス(第3の居場所)。家庭でも学校でもない、第三の場所です。家庭や在籍する中学校に加えて、生徒が安心できる居場所を持ち、自分の気持ちや興味に向き合える場所です。そこでの学びや人とのつながりを通じて、自信を育めるようサポートします。

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