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フリースクールでは何をする?1日のスケジュールと学習内容

フリースクールでは何をする?1日のスケジュールと学習内容

フリースクール・中等部は、不登校を経験する子どもたちの新たな学びの場として注目されています。

しかし、フリースクールといっても、「フリースクールって、毎日何をしているの?」「普通の学校と何が違うの?」など、わからない点も多いでしょう。

フリースクールでは、中学校とは異なり、登校時間や学習ペースが自由に選択でき、自分のリズムに合わせた学習が可能です。

この記事では、フリースクールの1日の流れから学習内容、選び方のポイントなど、フリースクール選びに必要な情報を解説します。

フリースクールの1日の流れ

フリースクールには、決まったスケジュールはありません。施設によって個性が大きく異なりますが、多くの場合は以下のような流れで1日が構成されています。

  • 午前:登校・あいさつ・基礎学習(国語・数学・英語)
  • 午後:探究活動・趣味・交流プログラム
  • 夕方:振り返り・帰りの会・下校

通常の中学校では、月曜日から金曜日まで毎朝8時ごろ登校し、16時前後まで定められた時間割に沿って授業を受けます。

一方で、フリースクールは、登校時間が10時前後に設定されているケースが多く、自分のペースに合わせて活動できる点が大きな特徴です。

また、中学校では、学習指導要領に基づいた学習を行います。それに対して、フリースクールでは、施設が独自に設定したカリキュラムで学習を進めます。 フリースクールは、中学校よりも拘束が少なく、自由度が高い環境です。ただし、自由度が高い分、自分で考えて動くことが求められる場面も多くなります。

フリースクールのタイプ別の1日の流れ

フリースクールは、毎日朝から通わなければいけないわけではありません。自分の体調やペースに合わせて、通い方を選べる施設がほとんどです。

①朝から通うタイプ
②午前のみ通うタイプ
③午後のみ通うタイプ

それぞれのパターンにおける大まかな1日の流れを紹介します。

①朝から通うタイプ

朝から通うタイプのフリースクールでは、9:00〜10:00頃に登校し、ミーティングや学習、プロジェクト活動を行い、15:00頃に下校するスタイルが標準的です。

規則正しい生活リズムが自然と身につきやすく、他の生徒と過ごす時間も多くなり、友人関係が生まれやすいのが特徴です。

朝から通うタイプのフリースクールは、学校の授業時間に近いリズムで過ごしたいお子さんに向いています。ただし、不登校から間もない段階では、このペースが「しんどい」と感じるかもしれません。

週2〜3日の登校から始められる施設で、無理なくスタートするのが安心です。オンライン学習を組み合わせた学習ができる施設もあります。

②午前のみ通うタイプ

9:00〜12:00頃、午前中だけ通うパターンのフリースクールです。生活リズムを整え、少しずつ自信を取り戻すことを目標に、週1日や午前中のみなど柔軟な通学頻度を選べます。

午前のみ通うタイプのフリースクールは、外に出るのは少し慣れてきたけど、1日通うのはまだ不安というお子さんに向いています。

また、午後は自宅で読書や趣味に充てられるため、午前中のうちにエネルギーが切れやすいお子さんでも、心身のバランスが取りやすいでしょう。

③午後のみ通うタイプ

午後だけ通うタイプのフリースクールは、午前中の心身の不調や昼夜逆転生活に配慮し、午後の短時間から通学を再開できる居場所です。13:00〜16:00頃の時間帯のみ通います。

活動内容は、学習サポートや趣味・創作活動、子ども同士や教員との交流など、施設によって様々です。

まずは午後から活動をスタートし、徐々にリズムを整えて学校復帰を目指せます。

フリースクールのスケジュール例

ここでは、実際のフリースクールがどのように1日を過ごしているかを紹介します。

スタイルの異なる3つの実在するスクールを参考にして構成した、代表的なモデルケースです。

Aスクール|基礎学習をしっかり行うタイプ

Aスクールは、まずは学習習慣を取り戻したいと考えているお子さんに向いているタイプです。

数学や英語を中心とした基礎学習を行う時間や、中学校では扱わない一般教養、時事問題などについて学びます。

時間割(例)活動内容
朝学習10:00~10:20漢字や計算などの学習
1時間目10:30~11:15一般教養的なものや、時事問題、趣味・実用についての学習
2時間目11:25~12:10個別学習(英語)
昼休み12:10~12:50
3時間目12:50~13:35個別学習(数学)
4時間目13:45~14:30英単語
放課後16:30までに下校・ゲームやレクリエーション
・同好会活動

Aスクールでは、集団授業だけでなく、各自の学力に合わせて個別教材を使った学習を行っています。

Bスクール|子ども主体で過ごすタイプ

Bスクールでは、自分のペースや希望に合わせて登下校の時間や学校での過ごし方などの調整が可能です。

ここでは、自分のやりたい活動を中心にしたスケジュール例を紹介します。

時間時間割(例)活動内容
10:40登校
10:40~12:20お昼のカレー作り・ナンから手作り
・生徒主体で作業
13:20~15:00調べ学習パソコンを使って気になるニュースや進路について調べる
15:00~下校

この他にも、Bスクールでは子どもたちの特性に合わせたクラスを複数展開しています。お子さん一人ひとりに合った環境で活動できる点が大きな特徴です。

Cスクール|不登校・発達特性のあるお子さんに手厚いタイプ

Cスクールは、不登校経験や発達特性のあるお子さんが安心して新たな挑戦ができる環境を提供するスクールです。

時間割(例)活動内容
ホームルーム10:00~10:15・こころと身体をほぐす体操
・時事ニュース
1時間目10:20~12:00・プログラミングや料理などの実践授業
・様々な分野で活躍する人による授業など
昼休み12:00~13:00
2時間目13:00~14:30・自立体験学習
・就労支援活動につながる実践
・職業体験やキャリアカウンセリング
3時間目14:40~16:00自主学習
※個別サポート有

Cスクールでは、専門分野で活躍する講師やスタッフが直接指導しており、実社会で役立つスキルが学べます。

また、お子さんの体調や気分に合わせてプログラムを調整し、柔軟性のあるスケジュールで活動しています。

フリースクールの学習内容

フリースクールは、個人やNPO法人、ボランティア団体などが運営する民間の教育施設です。

そのため、学校のような画一的なカリキュラムは設定されておらず、お子さんの状況や学力などに合わせた学習支援を行っています。

教科学習(国語・数学・英語)

基本的な国語・数学・英語の学習は、ほとんどのフリースクールで取り入れられています。

ただし、学習の形式は施設によって様々です。

  • 市販のドリルやプリントを使う
  • スマイルゼミ・すららなどのタブレット教材を活用する
  • 少人数グループで授業を行う

なお、フリースクールでは、学校のような集団授業ではなく、個別学習や少人数での学習を実施する場合が大半です。

勉強がわからなくなって自信をなくし、学校に通うのがつらくなってしまったお子さんには、その子のペースで学べるフリースクールが最適です。

フリースクールであれば、小学校の範囲まで戻って基礎を固め直せる環境があります。

探究学習・共同作業

探究学習とは、子どもが自ら「問い」を立て、情報収集・分析・試行錯誤を通じて解決策を見出す、主体的な学びのプロセスです。

探究学習を特色とするフリースクールは、芸術やIT、SDGsなどをテーマに、一方的な講義ではなく、対話や実践を重視したカリキュラムを提供しています。

また、生徒同士の共同作業を重視する施設も多くあります。例えば、食事の準備や掃除、農業体験などは、社会性や協力する力、自己肯定感を育む重要な学習の場です。

専門分野

フリースクールによっては、特定の分野に特化したプログラムを提供している場合があります。

  • プログラミング
  • 芸術分野
  • 映像・動画制作

近年では、AIやアプリ・ゲーム制作など、現代のスキルに特化したカリキュラムを提供するスクールも増えてきました。それぞれの専門分野で活躍するプロから直接指導が受けられるのが大きなメリットです。

また、学校では学べないお金の知識や心理学の授業を展開している施設もあります。

フリースクールで得られるもの

フリースクールの目的のひとつが毎日勉強するリズムを取り戻すことです。

学校では全員が同じペースで進まなければいけません。一方で、フリースクールでは「今日は30分だけ集中する」など、自分のペースで学習できます。

例えば、最初は10〜15分しか集中できなかった子が、6ヶ月後には自分で学習計画を立てられるようになった事例もあります。

また、学校へ行けないために、自己肯定感が大きく下がってしまう子も少なくありません。教科学習だけでなく、自分の好きな活動を通じて「やればできた」という体験を積み重ね、失われた自信が少しずつ戻ってきます。

さらに、フリースクールには、同じような経験を持つ仲間が集まっています。しかし、他の子どもたちと無理に仲良くしようとする雰囲気はあまりありません。スタッフのサポートにより、自然と交流が生まれるケースが多くあります。

お子さんに合ったフリースクール選びのポイント

フリースクールは全国に数多く存在し、支援のスタイルも様々です。お子さん自身が「ここなら大丈夫」と感じられる施設を選びましょう。

① スタッフの関わり方や雰囲気を確認する

フリースクールの質は、スタッフの人柄や姿勢に大きく左右されます。

  • 子どもの話に耳を傾けているか
  • 子どもを尊重する姿勢があるか
  • 通っているこどもたちがリラックスできているか

スタッフの雰囲気は、Webサイトの情報だけでは判断できません。多くのフリースクールは無料見学・体験入学を実施しているため、必ず親子で参加しましょう。

その他にも、当日に聞きたいことや重点的にチェックしたいポイントを事前にリストアップしておくと安心です。

② 1日の流れと活動内容がお子さんに合っているか

フリースクールによって、1日の過ごし方や活動内容は多岐に渡ります。

イベントが多くある施設では刺激的でにぎやかな毎日が送れるでしょう。しかし、お子さんによってはエネルギーを使いすぎてしんどくなってしまうかもしれません。

多くのフリースクールがホームページやSNSで1日のスケジュールやカリキュラムを公開しています。事前に情報収集したうえで見学に行きましょう。

まとめ

この記事では、フリースクール・中等部の1日の流れから学習内容、選び方のポイントなどを解説しました。

フリースクールでは、子どもたちが自分のペースで学習できます。また、失われた自信を取り戻し、新たな挑戦ができる環境が提供されています。

ただし、活動内容や1日の過ごし方は施設によって大きく異なります。そのため、お子さん自身が「ここなら大丈夫」と感じられるフリースクールを選ばなければいけません。

無料見学や体験入学を通じて、スタッフの雰囲気や1日の流れを確認し、お子さんに最適な居場所を見つけ、お子さんに合ったフリースクールを見つけましょう。